今日、かつて私が付添人を担当した「 元 非行少年」が尋ねてきてくれました。
当時、彼はなかなか大胆な事件を起こしてくれまして、
もしも成人だったらとても執行猶予なんてつかないような、
いわゆる重大事件を起こしてしまいました。
一度は過ちを犯した彼ですが、
家族の支え、学校の協力、そして何より彼自身の努力の甲斐あり、
なんとか中間審判により一時帰宅を許されました。
中間審判後、5ヶ月間、
彼は音を上げることなく、
自分の罪と、そして自分自身と真摯に向き合い、毎日、地道にひたむきに努力をしました。
家庭裁判所も彼の努力と変化を評価し、
無事、最終審判で「保護観察処分」になりました。
・・・あれから何年が経ったのかしら。
ひたむきな彼は地道な努力を続け、都内の有名私立大学に進学し、
今は情熱を傾けることのできる仕事を見つけたのだそうです。
熱心に自分の夢を語る彼の姿はとても頼もしく、
若いエネルギーに満ちあふれていました。
そんな彼と話している内に、私自身が勇気づけられていることに気が付きました。
人は完璧な存在ではないので、過ちを犯すこともあります。
けれど、人はちゃんと変われる、変わっていける。
そして、自分の道を自分の心と足で歩いていけるようになるんだ!
本当に本当にそうなんだ!と
彼が証明してくれたように感じました。
私は自分で少年事件を学んでいったのではなく、
彼を含め、多くの少年たちから「少年事件」を教えてもらっていたのだなと
しみじみ思いました。
自分の道を進み始めた「 元 少年」・・・
きっとこれからも困難なことはあるだろうし、
くじけることもあるだろうけれど、
自分から溢れるものを信じて頑張っていって欲しい!!
彼との再会に感謝して。