女性弁護士のきらきらブログ

2012年10月04日 | 中溝明子

障害者虐待防止法

10月1日から施行の法律がたくさんありますね。

「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」もその一つ。

児童虐待防止や高齢者虐待防止の法律はありましたが、

ようやく障害者虐待防止のための法律ができました!!

 

障害者虐待の類型は、

①身体的虐待、②ネグレクト、③心理的虐待、④性的虐待、⑤経済的虐待

の5つ。

高齢者虐待の類型と同じです。

(ちなみに、児童虐待は①〜④のみ・・・。 子どもには基本的に財産がないからでしょうか?現実には遺産とか保険金とかを取得するケースがあるんですけどね。)

 

また、「障害者虐待」は

①養護者による障害者虐待

②障害者福祉施設従事者等による障害者虐待

③使用者による障害者虐待

であると規定されていますが、

当然のことながら、

「何人も、障害者に対し、虐待をしてはならない。」(法3条)との規定もあり!

つまり、

養護者じゃなくても、施設の職員じゃなくても、障害者を雇用する会社じゃなくても、

誰であろうとも障害者を虐待しちゃダメ!!!ってこと。

 

児童虐待、高齢者虐待にも同じような禁止規定があります。

児童も高齢者も障害者も、「社会的弱者」であるという点は共通しています。

社会的弱者に対する虐待がなくなることを願ってやみません。

 

 

ようやく障害者虐待防止法が施行されたと思ったら、

その施行を待っていたかのように、

千葉県南房総市にある精神障害者施設で虐待通報がなされたとの報道。

 

虐待者と報告されている方は虐待を否認しているとのことなので、

未だ真実は分かりませんが、

施設で暮らす方々の安心、安全な生活が守られることを切に願います。

そして、そんな思いを胸に頑張っていらっしゃる施設職員の方々に敬意を表します。

私たち弁護士も、専門分野や関わり方は違えども、同じ思いで頑張りたいと思います!

 

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